会社の紹介をどうするか?(結婚式 主賓スピーチの例文)


スピーチライターの近藤圭太です。

 

「あの人は、会社の宣伝をしにきたのか?」

結婚式の主賓スピーチにおいて、よくありがちな光景です。数十人、多い場合には数百人の来場者にとって、当日の主役はあくまでも「新郎新婦」得々と自慢げに会社のことを語る人は、はっきり言って「KY」以外の何物でもありません。

何事においても、大事なのは「目的」であり、スピーチの中で新郎や新婦の職場について語るのは「手段」に過ぎません。

結婚式スピーチにおける目的は、一生に一度の晴れの場において、「新郎新婦」に「花を持たせる」ことです。

 

【花(はな)を持た・せる】➡ 人に名誉を譲る。その人を立てて功を譲る。「若い人に―・せる」

出典 Goo辞書

 

新郎(新婦)の職場の紹介は、通常、冒頭挨拶の次に行われます。

いくつかのポイントをお伝えします。

 

1)新郎(新婦)の紹介と絡める。

【例文】

弊社は創業5年のまだ若い会社でありますが、おかげさまで業績も堅調に推移しております。それというのも、営業部長としてリーダーシップを発揮してくれている●●君の力に寄るところが大であり、感謝の思いが尽きません。

 

2)「一歩引いたスタンス」で、新郎(新婦)と自分の立場を説明する。

【例文(NG)】

私は、▲▲株式会社の代表取締役を務めております。●●君は、不動産会社であります弊社の営業スタッフでありまして、毎日、遅くまで会社のためにがんばってくれております。

<極端に言えば、冒頭に「私が社長だ」と宣言するのは、あまり好ましくありません。「何をいばっているのあの人」という、会場からの「心の声」が聞こえて来そうです>

<「毎日遅くまで」という勤務状況を結婚式の場において、「宣言」するのは、避けた方がいいでしょう>

 

【例文(修正)】

●●君と私は、同じ不動産会社に在籍しております。彼は優秀な営業マン、私は代表でございますが、●●君の献身的なお仕事ぶりには感謝の思いが尽きません。

<「同じ会社に在籍」「彼はスタッフ(先に紹介)」「私は代表(新郎の後でさりげなく自己紹介)」>

<「毎日遅くまで勤務」➡「献身的な仕事」(ネガティブな現実を、適切な言葉に『言い換える』>

 

3)勤務先が変わった業務内容なら、表現の仕方を工夫する。

【例文(NG)】

新郎の●●君は、スピーチライティングのサポート業務を行っております。持ち前のセンスと、ヒューマンスキルの高さが彼の強みです。

<「スピーチライティング」といっても、一般の人たちにはイメージしにくい仕事です。結婚式の会場には、長年専業主婦をされてきた方や、極端な話「子供」もいるかも知れません>

<こういった「珍しい職種」の場合には、「分かりやすく」「かみ砕いて」さらには「簡潔明瞭に」仕事の内容を説明する必要があります>

【例文(修正)】

アメリカのオバマ大統領や安倍総理には、スピーチの文章を考える専属のスタッフ がおります。弊社は会社の経営者に向けて、同じような仕事をしております。

●●君は、クライアントの社長に聞き取りをしたり、ライターが書いた文章のチェックやマネジメントを行っております。

聞き上手で、ライターのよき相談相手でもある彼は、なくてはならない人材です。

<少し長くなりましたが、場合によっては「説明」は必要です。「誰に向けてのメッセージなのか」によって、内容や長さを考える必要があります>

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会社の紹介をどうするか?(結婚式 主賓スピーチの例文) への1件のフィードバック

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